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yhirose
2026-04-10 19:02:44 -04:00
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title: "T04. mTLSを設定する"
order: 45
status: "draft"
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通常のTLSはサーバー証明書だけを検証しますが、**mTLS**mutual TLS、相互TLSではクライアントも証明書を提示し、サーバーがそれを検証します。API間通信のゼロトラスト化や、社内システムの認証でよく使われるパターンです。
## サーバー側の設定
`SSLServer`のコンストラクタ第3、第4引数に、クライアント証明書を検証するためのCA証明書を渡します。
```cpp
httplib::SSLServer svr(
"server-cert.pem", // サーバー証明書
"server-key.pem", // サーバー秘密鍵
"client-ca.pem", // クライアント証明書を検証するCA
nullptr // CAディレクトリ省略
);
svr.Get("/", [](const httplib::Request &req, httplib::Response &res) {
res.set_content("authenticated", "text/plain");
});
svr.listen("0.0.0.0", 443);
```
この設定だと、クライアント証明書が`client-ca.pem`で署名されていない接続はハンドシェイクの段階で拒否されます。ハンドラまで到達した時点で、クライアントはすでに認証済みです。
## メモリ上のPEMで設定する
```cpp
httplib::SSLServer::PemMemory pem{};
pem.cert_pem = server_cert.data();
pem.cert_pem_len = server_cert.size();
pem.key_pem = server_key.data();
pem.key_pem_len = server_key.size();
pem.client_ca_pem = client_ca.data();
pem.client_ca_pem_len = client_ca.size();
httplib::SSLServer svr(pem);
```
環境変数やシークレットマネージャから読み込む場合はこちらが便利です。
## クライアント側の設定
クライアント側では、`SSLClient`のコンストラクタにクライアント証明書と秘密鍵を渡します。
```cpp
httplib::SSLClient cli("api.example.com", 443,
"client-cert.pem",
"client-key.pem");
auto res = cli.Get("/");
```
`Client`ではなく`SSLClient`を直接使う点に注意してください。秘密鍵にパスワードがある場合は第5引数で渡せます。
## ハンドラからクライアント情報を取得する
ハンドラの中で、どのクライアントが接続してきたかを確認したいときは`req.peer_cert()`を使います。詳しくはT05. サーバー側でピア証明書を参照するを参照してください。
## 用途
- **マイクロサービス間通信**: サービスごとに証明書を発行して、証明書で認証する
- **IoTデバイスの管理**: デバイスに証明書を焼き込み、APIへのアクセス制御に使う
- **社内VPNの代替**: 公開されているエンドポイントに証明書認証をかけて、社内リソースへ安全にアクセスさせる
> **Note:** クライアント証明書の発行と失効管理は、普通のパスワード認証より運用コストが高いです。内部PKIを回すか、ACMELet's Encryptなど系のツールで自動化する体制が必要です。