--- title: "S19. グレースフルシャットダウンする" order: 38 status: "draft" --- サーバーを止めるには`Server::stop()`を呼びます。処理中のリクエストがある状態でも安全に呼べるので、SIGINTやSIGTERMを受け取ったときにこれを呼べば、グレースフルなシャットダウンが実現できます。 ## 基本の使い方 ```cpp httplib::Server svr; svr.Get("/", [](const auto &, auto &res) { res.set_content("ok", "text/plain"); }); std::thread t([&] { svr.listen("0.0.0.0", 8080); }); // メインスレッドで入力を待つなど std::cin.get(); svr.stop(); t.join(); ``` `listen()`はブロックするので、別スレッドで動かして、メインスレッドから`stop()`を呼ぶのが典型的なパターンです。`stop()`後は`listen()`が戻ってくるので、`join()`できます。 ## シグナルでシャットダウンする SIGINT(Ctrl+C)やSIGTERMを受け取ったときに停止させる例です。 ```cpp #include httplib::Server svr; // グローバル領域に置いてシグナルハンドラからアクセス httplib::Server *g_svr = nullptr; int main() { svr.Get("/", [](const auto &, auto &res) { res.set_content("ok", "text/plain"); }); g_svr = &svr; std::signal(SIGINT, [](int) { if (g_svr) g_svr->stop(); }); std::signal(SIGTERM, [](int) { if (g_svr) g_svr->stop(); }); svr.listen("0.0.0.0", 8080); std::cout << "server stopped" << std::endl; } ``` `stop()`はスレッドセーフで、シグナルハンドラの中から呼んでも安全です。`listen()`がメインスレッドで動いていても、シグナルを受けたら抜けてきます。 ## 処理中のリクエストの扱い `stop()`を呼ぶと、新しい接続は受け付けなくなりますが、すでに処理中のリクエストは**最後まで実行**されます。その後、スレッドプールのワーカーが順次終了し、`listen()`から戻ってきます。これがグレースフルシャットダウンと呼ばれる理由です。 > **Warning:** `stop()`を呼んでから`listen()`が戻るまでには、処理中のリクエストが終わるのを待つ時間がかかります。タイムアウトを強制したい場合は、シャットダウン用のタイマーを別途用意するなど、アプリケーション側の工夫が必要です。